この度、私の前職である大和不動産株式会社の森川さんに「不動産鑑定士と一級建築士のダブルライセンス」について、様々なご質問をさせていただきました。
これから不動産鑑定士×一級建築士を目指している方の参考になりますと幸いです。
なお、当記事は約3,200字ありますので、約6分(500文字1分で計算)で読み終えます。
それではどうぞ!(^o^)/~~~
時間がない方へ(書き起こし内容)
丸山:今の大和鑑定の立場と建築士での会社員という立場になると思うんですけど、年収ベースで考えると、かけた時間に対して回収出来る給料で考えた時には、どちらの方がコスパが良いですか?
森川:まず建築士は、業務がものすごい多岐に渡っているので、ピンポイントでいくらっていう業種ではないと個人的には思っていて、かつかける時間についても建築学科に出ないといけないとか、蓄積された勉強時間って大学4年間も含めてものすごく大きかったりしますし、純粋な比較が出来ないという事を前提においた上で。難易度同じくらいと踏まえると、平均年収は鑑定士の方が建築士より若干高いかなと。なので、そういった意味では、鑑定士なのかなという風に思います。
丸山:確かに、建築士は受験要件がありますもんね。
森川:そうですね。
丸山:鑑定士はその受験要件がないという所を考えると、最短一年で受かるじゃないですか。専業でやれば。じゃあ建築士は物理的に一年が無理っていう所を考えると、鑑定士の方が勉強時間が少なく、かつ給料もちょっと良いと。というところを見ると、鑑定士の方がコスパ良いかなと・・・ということで良いですか?(笑)
森川:そうですね(笑)
丸山:すいません、ありがとうございます。両方悩んでいる人がいて、どっちかを取ろうかなって思ってる場合は、森川さんだったらどっちを紹介しますか?
森川:どっちか決まってないっていうのであれば、建築士を先に取った方が良いっていう風に僕だったらアドバイスします。
丸山:それは何でですか?
森川:建築士は、学生の頃に学んだ知識をベースに2年間くらい勉強すると受かるので、学生時代の知識が薄れる前に早く受験して受かっちゃた方が良いと思います。建築士を受けられる要件が揃っているのであれば、建築士を先に受けるべきですね。
丸山:森川さんも実際そういうルートですもんね。先に建築士で、次に鑑定(士)っていう感じなので。
森川:そうですね、納得感ありますか?
丸山:勿論、あります。絶対こっち!っていう回答を求めていなくて、森川さんがそう思うなら、それが正解だと思ってるので。ではですね、私の2年後に出向に行きましたよね?
森川:そうですね。2年後でしたね。
丸山:AM会社の中で。建築士、鑑定士、どういう所に自分の知見が活きましたか?
森川:鑑定士でいくと、AM会社って鑑定士が在籍しているケースって非常に多くて。その中で希少性を発揮出来るかっていうと、あまり発揮が出来ない場面が多かったんですね。ただ、収益還元の考え方とかって鑑定の考え方に非常に似てるので、そこを理解するハードルがすごく低くなったのかなって思います。
丸山:逆に建築士の場合だとどうですか?
森川:建築士の知識の方がむしろAM会社の中で希少性があって、特に検討する物件のデューデリをやる中では建築の遵法性の問題とか当然出てきたりとかしますし。それがどれくらい重篤なものなのか、とか、今後修繕・更新費がどれくらいかかるのかとか、そういった所のアドバイスというか意見というか、そういう所のお手伝いは出来たのかなと今考えると思います。
丸山:これも断言しづらいと思うんですけど、どっちの方が求められてました?建築的な知識と鑑定的な知識だったら?
森川:僕は、建築的な知識でした。
丸山:じゃあやっぱりAMの中では、建築的な知識の方が重宝されるっていう事なんですね。
森川:そうですね、建築を専門としてる割合が少ないからだとは思うんですけどね。
丸山:じゃあ建築士の人のセカンドキャリアでAM会社に行くっていうのも、結構ありな・・・?
森川:そうですね、お客様でもAM会社の方は結構いますし、非常に活躍出来る場なのかなと思いました。
丸山:ありがとうございます。じゃあですね、過去、森川さんが働いた会社として、最初の会社と大和とAM会社で、3社経験されていると思うんですけど、その中で大和の働きやすい部分、良い部分っていうのを話してもらえたらなと思いまして。
森川:前務めた会社を否定するつもりでは全くないんですけども、大和は、意思決定がものすごく早い事がメリットというか良い所かなと。直接その場で了解をもらって、と言う事が出来るんで、その速さは普通の会社ではあまりないのかなって思っていて。
丸山:それって何でなんですかね?森川さん的に。
森川:そもそもある程度、個人の考えを尊重するからですね。個人の見解も尊重しますし。そういう所かなと。
丸山:やっぱりそれは、鑑定士として認めてくれているっていう事ですよね?
森川:多分、そうでしょうね。
丸山:だからその人の意見があまりにも突飛だったら否定するとは思うんですけど、ある程度そこは鑑定士っていう所を尊重してくれて認めてくれているっていう事ですよね。
森川:怒られるケースって、考えてる事に対して怒られるよりも、考えてない事で怒られる事との方が多分多いと思うので。
丸山:っていうことですよね。尊重してくれてるから、ある程度働きやすいという事ですね。じゃあ最後に。受験生がこちらのチャンネル多いので、受験生に向けて一言頂いても良いですか。
森川:今頑張ってる方に関しては、体調管理の徹底以外にお伝えする事ないんですけど、今頑張れてない方に対しては、生きた目標というか、そういったものを見ないと本質的な目的に繋がらないので、このYoutube見たり、色々自分で調べて、具体的な目標を持つことが個人的には一番大事かなと思います。
漠然とやるには、余りにも目が出るまでが辛すぎる勉強だと思ってるので。目が出るまでって、ずっと目が出ないじゃないですか。徐々に成績が上がるって言うよりも、ずっと低空飛行から急にピョンと上がる感じなので。
丸山:それを森川さん、5年もやったわけじゃないですか。働かなくても良い環境なら、働かないで一年でバッと取った方が良いですよね?
森川:そうですね、失う物がなければ良いと思います。
丸山:よくまぁ5年もやれましたよね。
森川:そこそこやっていたから続けられたのかもしれないですね。最初の2,3年本気でやって落ちたら、多分続けられなかったかもしれないですし、そうやって考えるとコツコツ積み上げて受かったのかもしれないですね。ちょっとずつちょっとずつ。
丸山:分かりました。ありがとうございます、今日はお忙しい中。やっぱり私自身、建築士×鑑定士っていう部分で興味が個人的にあったので、聞けて面白かったです、個人的にも。
森川:ありがとうございます。
丸山:この動画を見た人はですね、森川さんを参考にして勉強に励んでください。では、すみません今日はお忙しい所、ありがとうございました。
森川:ありがとうございました。
以上が今回の動画になります。ありがとうございました。
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