令和6年度 藤沢市全域の地価公示結果 詳細解説
藤沢市は湘南エリアの中心都市として、住みやすさや「湘南ブランド」の影響、都心や横浜へのアクセスの良さから、住宅地・商業地ともに高い人気を誇ります。令和6年(2024年)の地価公示では、全用途で上昇傾向が続き、特に商業地の伸びが目立ちました。ここでは、全体傾向、用途別、エリア別、標準地例、背景要因、今後の見通しなどを多角的に解説します。
1. 全体の地価公示平均と変動率
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藤沢市の地価公示平均(2024年1月1日現在)は247,706円/m²(81地点)。
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用途別では、
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住宅地:204,566円/m²(59地点)
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商業地:444,353円/m²(17地点)
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工業地:98,625円/m²(4地点)
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見込地:46,300円/m²(1地点)
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前年比変動率は、
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住宅地:+4.6%
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商業地:+5.2%
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工業地:+3.8%
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見込地:±0.0%。
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住宅地・商業地・工業地すべてで上昇し、下落地点はありません。
2. 用途別・地点別の動向
住宅地
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住宅地の平均価格は204,566円/m²、前年比+4.6%。
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価格帯は、中心部や駅近エリアで25万~30万円/m²台、郊外や山間部では14万~18万円/m²台が中心。
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主要地点例:
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鵠沼桜が岡エリア:295,000円/m²(住宅地)
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六会日大前エリア:286,000円/m²(住宅地)
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藤沢市鵠沼神明4-9-34:181,000円/m²
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藤沢市本藤沢2-9-11:177,000円/m²
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藤沢市村岡東4丁目13番3:162,000円/m²
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藤沢市大庭字丸山5461番5:149,000円/m²
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住宅地は全体で3~5%台の上昇が中心で、駅徒歩圏や再開発エリア、生活利便性の高いエリアで上昇幅が大きくなっています。
商業地
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商業地の平均価格は444,353円/m²、前年比+5.2%。
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主要地点例:
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南藤沢エリア:1,750,000円/m²(商業地、最高値)
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鵠沼石上エリア:703,000円/m²
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湘南台エリア:692,000円/m²
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辻堂エリア:573,000円/m²
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片瀬海岸エリア:398,000円/m²
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藤沢市石川6丁目18番45:181,000円/m²
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商業地はいずれも上昇し、特に藤沢駅・湘南台駅・辻堂駅など主要駅周辺の再開発や商業施設集積が価格を押し上げています。
工業地
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工業地の平均価格は98,625円/m²、前年比+3.8%。
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物流施設や工場の需要が堅調で、全地点で上昇しています。
3. エリア別の特徴と地価動向
主要エリアの2024年公示価格
エリア | 用途 | 公示価格(円/m²) |
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南藤沢エリア | 商業地 | 1,750,000 |
鵠沼石上エリア | 商業地 | 703,000 |
湘南台エリア | 商業地 | 692,000 |
辻堂エリア | 商業地 | 573,000 |
片瀬海岸エリア | 商業地 | 398,000 |
鵠沼桜が岡エリア | 住宅地 | 295,000 |
六会日大前エリア | 住宅地 | 286,000 |
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駅近エリアや再開発が進むエリアで高値を記録し、特に南藤沢・湘南台・辻堂などは商業地の上昇が顕著です。
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住宅地では鵠沼・六会・本藤沢などが高値圏を維持しています。
4. 標準地の具体例
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藤沢市本町1-5-10:住宅地 219,000円/m²
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藤沢市亀井野2丁目22番2:住宅地 214,000円/m²
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藤沢市弥勒寺3-21-3:住宅地 210,000円/m²
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藤沢市石川6丁目18番45:商業地 181,000円/m²
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藤沢市村岡東4丁目13番3:住宅地 162,000円/m²
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藤沢市大庭字丸山5461番5:住宅地 149,000円/m²
5. 地価上昇の背景要因
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住みやすさ・湘南ブランド:海や自然環境、交通利便性、教育・医療など生活インフラの充実で「住みたい街」としてのブランド力が高い。
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都心・横浜へのアクセス:JR東海道線、小田急江ノ島線、江ノ電、湘南新宿ラインなど複数路線が利用可能で、都心・横浜への通勤利便性が評価されています。
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再開発・駅前整備:藤沢駅・湘南台駅・辻堂駅周辺の再開発や商業施設の新設・改修が、商業地・住宅地双方の地価を押し上げています。
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人口流入・住宅需要の堅調さ:ファミリー層や若年層の転入が続き、マンション・戸建て住宅の需要が安定しています。
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観光・インバウンド需要の回復:江の島・片瀬海岸など観光地の需要回復や、観光客増加による商業地の活性化も地価上昇の一因です。
6. 今後の見通しと課題
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今後も上昇傾向が継続か:再開発や人口流入、交通インフラの強化が続く限り、短中期的には地価上昇が継続する見通しです。
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住宅地の動向:都心アクセスや生活利便性を重視する層の需要が堅調で、駅徒歩圏や再開発エリアで上昇幅が大きいと予想されます。
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商業地の動向:観光・インバウンド需要の回復、駅前再開発の進展で、今後も上昇が見込まれます。
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課題:地価上昇による賃料・物価の高騰、生活コスト増、空き家・空き店舗問題、収益性と市場価格の乖離など、都市部特有の課題も引き続き注視が必要です。
7. まとめ
令和6年度の藤沢市全域の地価公示は、住宅地・商業地・工業地すべてで上昇し、特に南藤沢・湘南台・辻堂などの人気エリアや主要駅周辺で上昇幅が大きくなりました。住みやすさや湘南ブランド、交通利便性、再開発、人口流入、観光需要の回復が地価上昇を支えています。今後もこの傾向は続く見通しですが、生活コスト増や空き家問題、収益性と市場価格の乖離など都市部特有の課題にも目を向ける必要があります。詳細な地点別データや推移は、藤沢市や国土交通省の公式資料で確認できます。
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