令和6年度 厚木市全域の地価公示から地価の動向を調査

令和6年度 厚木市全域の地価公示結果 詳細解説

厚木市は神奈川県のほぼ中央に位置し、交通利便性と豊かな自然環境を兼ね備えた都市です。令和6年(2024年)の地価公示では、住宅地・商業地・工業地すべてで上昇傾向が続き、市内全域で底堅い地価の推移が見られました。ここでは、全体傾向、用途別・エリア別動向、標準地の具体例、価格形成要因、今後の見通しなどを多角的に解説します。

全体の地価公示平均と変動率

  • **厚木市全域の地価公示平均(2024年1月1日時点)は176,618円/m²(51地点)**です。

  • 用途別平均価格は、住宅地121,786円/m²(35地点)、商業地398,700円/m²(10地点)、工業地126,333円/m²(6地点)、林地1,640円/m²(1地点)となっています。

  • 前年比変動率は、住宅地+3.4%、商業地+8.2%、工業地+9.9%、林地は横ばい(+0.0%)です。

  • 住宅地・商業地・工業地すべてで上昇地点が多く、下落地点はほぼ見られません。

用途別・近年の推移

用途 地点数 平均価格(円/m²) 前年比変動率
住宅地 35 121,786 +3.4%
商業地 10 398,700 +8.2%
工業地 6 126,333 +9.9%
林地 1 1,640 0.0%
  • 商業地・工業地の上昇率が特に高く、市内経済や物流需要の回復が反映されています。

住宅地のエリア別動向と標準地例

住宅地の価格帯と分布

  • 市内住宅地の価格帯は**42,200円/m²(七沢字大竹)~210,000円/m²(旭町・中町・寿町など中心部)**と幅広く、中心部や駅近エリアで高値を記録しています。

  • 本厚木駅周辺や市街地中心部では20万円台、郊外や山間部では5~8万円台が中心です。

主な標準地例

地点名・住所 価格(円/m²) 前年比 コメント・最寄り駅
厚木市旭町1-24-17 210,000 +8.2% 本厚木駅徒歩圏、商業・住宅混在
厚木市中町3-13-9 210,000 +8.2% 本厚木駅至近、中心市街地
厚木市寿町2-1-8 210,000 +8.2% 本厚木駅北側、住宅・商業地
厚木市林4-377-11 132,000 +3.9% 本厚木駅3.1km、住宅地
厚木市三田南1-11-32 99,000 +2.1% 本厚木駅4.2km、住宅地
厚木市みはる野1-47-16 78,000 +1.3% 本厚木駅8.7km、郊外住宅地
厚木市七沢字大竹1439番6外 42,200 0.0% 本厚木駅7.9km、山間部
  • 中心部の住宅地は20万円台を維持し、駅徒歩圏・生活利便性の高いエリアで上昇幅が大きい。

  • 郊外や山間部は7~8万円台が中心ですが、下落地点はほぼなく、全体的に底堅い推移です。

商業地・工業地の動向

商業地

  • 商業地の平均価格は398,700円/m²で、中心市街地や本厚木駅周辺で高値を記録。

  • 代表的な標準地例:

    • 厚木市中町2-7-22:450,000円/m²(+8.2%)

    • 厚木市旭町1-24-17:420,000円/m²(+8.2%)

  • 本厚木駅南口・北口周辺の再開発や商業施設集積が地価を押し上げています。

工業地

  • 工業地の平均価格は126,333円/m²で、前年より約10%上昇。

  • 厚木市飯山南3-20-62:104,000円/m²(+13.0%)

  • 厚木市三田字才戸上8番1外:102,000円/m²

  • 物流施設や工場用地の需要増加が反映されています。

地価上昇の背景要因

  • 交通利便性の高さ
    本厚木駅は小田急線急行停車駅で、新宿・横浜へのアクセスが良好。圏央道・東名高速の結節点としても重要です。

  • 再開発・都市機能強化
    本厚木駅周辺の再開発や商業施設リニューアル、マンション建設が地価を押し上げています。

  • 人口流入・住宅需要の堅調さ
    ファミリー層や単身者の転入が続き、住宅地の需要が底堅いです。

  • 物流・工業需要の拡大
    圏央道・東名IC至近の工業地で物流施設・工場用地の需要が増加し、工業地の地価上昇を牽引しています。

  • 生活利便性・自然環境
    商業施設や医療機関、教育施設が充実し、丹沢山系や相模川など自然環境にも恵まれています。

今後の見通しと課題

  • 今後も上昇傾向が継続か
    再開発や交通インフラの強化、人口流入が続く限り、短中期的には地価上昇が継続する見通しです。

  • 住宅地の動向
    駅徒歩圏や生活利便性の高いエリアで上昇幅が大きい一方、郊外や山間部では横ばい傾向もみられます。

  • 商業地・工業地の動向
    再開発や物流施設需要の拡大で今後も堅調な推移が予想されます。

  • 課題
    地価上昇による賃料・物価の高騰、生活コスト増、空き家・空き店舗問題、人口減少や高齢化の進行など、都市部特有の課題も引き続き注視が必要です。

まとめ

令和6年度の厚木市全域の地価公示は、住宅地・商業地・工業地すべてで上昇し、特に中心市街地や駅前エリア、工業団地周辺で上昇幅が大きくなりました。再開発や交通利便性、物流需要の高まりが地価上昇を支えています。今後もこの傾向は続く見通しですが、人口減少や高齢化、空き家問題など都市部特有の課題にも注意が必要です。詳細な地点別データや推移は、厚木市や国土交通省の公式資料で確認できます。

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