時間がない方へ(書き起こし内容)
今回の動画は新駅の開通が不動産価格に与える影響について考えてみました。
今年に入り、高輪ゲートウェイ駅、虎ノ門ヒルズ駅が開通して、これからリニア新幹線による新駅開通も控えています。
一般的には新駅の開通は不動産価格を上昇させますが、それがどの程度なのか?ということについて検証します。
検証の仕方は2000年に開通した南北線麻布十番駅のデータを参考に検証します。そして比較するデータは周辺の地価公示の推移を参考にします。
比較する地点は
・東麻布二丁目
・虎ノ門五丁目
・虎ノ門四丁目
・六本木四丁目
・西麻布三丁目
の5地点を採用します。
このグラフはそれぞれの公示時点の変動率を数値化したものですが、赤い実線が麻布十番駅付近の公示価格になります。
これをみると2000年の開業以降、周辺の地価公示は下がり続けていますが、麻布十番駅付近のみ上昇に転じています。
そしてこれが2005年まで続き、以降は周辺の公示価格と同様の推移を辿っています。これから分かる通り、新駅の開通は確実に不動産価格を上昇させます。
では、それがどの程度なのか?ということを検証します。
これは麻布十番駅付近の地価指数を0として。それぞれの地点を比較したグラフになります。すなわち、それぞれのグラフとの高さが新駅開通による影響と判断できます。
そうすると東麻布二丁目や西麻布三丁目との比較では約15%の差が生じていますが、虎ノ門エリアや六本木エリアとの比較では、上記2エリアに比べて影響が弱いことが分かります。
この結果を地図にプロットすると下記のようになります。
これをみると新駅開通の影響は等しく作用するということはなく、エリアによって差が生じています。
この理由は、それぞれのエリアにより公示価格が異なることが影響していると思われます。
これをみると、上昇率が高いエリアは麻布十番と近い公示価格(すなわち価格水準)ですが、麻布十番エリアと価格水準が離れると上昇率が小さくなっています。
物理的な距離や価格水準を照らすと、周辺とは東麻布二丁目と西麻布三丁目が周辺と推察されるため、麻布十番駅の開通による影響は周辺地価に対して15%程度の影響を与えたことが分かります。
以上が麻布十番駅の開通による影響でした。
しかし、麻布十番駅の開通と今では異なる点がいくつかあります。
①地価のトレンドが下落時期に対して、今は上昇時期であること
2000年は地価が下落トレンドでしたが、コロナ発生前のように上昇トレンドの方が心理的な影響から新駅開通による影響は大きいことが想定されます。
②南北線麻布十番駅は、都営大江戸線麻布十番駅に次ぐ2番目の駅であったこと
1→2より0→1の方が、インパクトが大きいためその分価格にも大きな影響を与える可能性があります。高輪ゲートウェイ駅や虎ノ門ヒルズ駅は0→1となるため、より大きな影響を与えることが予測されます。
③麻布十番駅の開通には大型の再開発が絡んでいないこと
高輪ゲートウェイ駅や虎ノ門ヒルズ駅は、新駅開通に伴って付近で大型の事務所やホテルの開発が進んでいます。
したがって①②③を考えると、高輪ゲートウェイ駅、虎ノ門ヒルズ駅及びリニア開通による新駅は南北線麻布十番駅の開通よりも大きな影響を与えることが推察されます。
以上が今回の動画になります。ありがとうございました。
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